アマゾン川

アマゾン川（アマゾンがわ、, 以前は ）は南米のブラジルとその周辺国の熱帯雨林（アマゾン熱帯雨林）を流れ、大西洋に注ぐ世界最大の河川である。数多くの巨大な支流を持ち、アマゾン川という名称はそれらの総称として用いられている。概要アマゾン川は世界最大の河川の一つである。特に流域面積では2位以下のコンゴ川、ナイル川、ミシシッピ川のそれぞれ2倍程度、オーストラリア大陸の面積に匹敵する705万kmにわたる。1973年から1990年の平均流量は毎秒 209,000 t と推定される。全世界の川の流量の 25% を占めている。水深も深く、河口から 4,000 km 上流まで遠洋航海用の船が航行できる。平均水深は雨季で 40 m である。名称としてのアマゾン川は、ペルーではアンデス山脈のを源流とするウカヤリ川と、から流れ出た/マラニョン川がイキトス付近で合流する所からの川を指す。ただしブラジルに入るとこの川はと呼び名が変わる。ブラジル国内や約2000km下ったネグロ川との合流地点から、ふたたびアマゾン川と呼ばれるようになる。このアマゾン川には、支流では最大の流量・流域面積を持つマデイラ川と、次いでタパジョース川やシングー川などの大きな河川が南側から合流しながら河口まで続く。アマゾン川の標高は河口から 1,600 km 遡っても 32m、3,800 km 遡っても80 m しかない。アマゾニアと呼ばれる広い大湿原の低地が広がっている。新生代以降にアンデス山脈が隆起するまでは太平洋側に流れていた。アマゾン川の流域面積は世界最大であり、ジャングルや大湿原などのいわゆる自然のダムや地下に含まれている水の量は世界の全河川の 2/3 に当たる膨大な量である。